郵送で戸籍・住民票などを取り寄せる方法とポイント

戸籍謄本や住民票を郵送請求する一般的な方法だけではなく、ムダなく取り寄せるためのポイントも一緒に抑えていきたいと思います。

本籍地が遠い、住民票を取りたいが仕事を休めない…

戸籍謄本や住民票が必要な時に管轄の役所へ取りに行くことが難しい場合には郵送で取り寄せることができます。

郵送での取り寄せ方法は各役所HPなどで公開しています。

そのとおりの方法で順序よく取り寄せれば間違いはありませんが…

見落としがちなポイントなどもお伝えしながら以下説明していきます。




1.戸籍・住民票の管轄の役所を特定する

住民票はそのまま住所地の市町村へ郵送請求できます。

また、戸籍は本籍地のものであれば本籍地の市町村へ、転籍や除籍する以前の戸籍が必要であればその転籍前や除籍前の本籍地の市町村へ請求します。

市町村によっては郵送請求を窓口請求とは別の場所で一括で受けているところもあります。

例えば横浜市は「郵送請求事務センター」というところへ請求します。

窓口へ取りに行く場合には区役所や行政サービスコーナーへ行きますが、郵送請求の場合には横浜市内の戸籍・住民票請求はすべて中区の「郵送事務センター」へ送ります。

役所の郵送請求先をHPなどで確認してください。

郵送請求用の住所・担当部署が記載されています。

  

【 point! 】 もしも戸籍の本籍地がわからなかったら…

以前は免許証に本籍地の記載がありましたが、今はなくなってしまいました。

ご自身の本籍地がうろおぼえ、相続などで自分以外の戸籍が必要だが本籍地がわからない、そんな場合にはまずは「住民票」を取ってください。

住民票を請求する時には「本籍地の記載あり」「本籍地の記載なし」のどちらかを選びます。

「本籍地の記載あり」の住民票を取って本籍地を確認してください。

(参考:本籍地がわからない場合の調べ方

  

2.郵送請求で必要なものを準備する

郵送請求で必要なものは一般的に以下のとおりになります。

  • 戸籍・住民票の郵送用請求書
  • 郵便小為替
  • 本人確認書類(写し)
  • 委任状など
  • 返信用封筒

それぞれみていきます。

  

戸籍・住民票の郵送用請求書

各役所ごとにHPで郵送用の請求書が公開されています。

それをコピーして必要事項を記入します。

必要事項が記載されていれば、この役所公開の様式を使用しなくても取り寄せることはできます。

ただし、記載漏れがある場合などは、役所から問合せがあったり、返送されたりしてしまいます。

あちこちの役所へ大量に請求する場合は別として、個人で請求するのなら役所公開の郵送請求用の様式を使用することをお勧めします。

  

郵便小為替

戸籍や住民票を郵送請求する時は、郵便小為替で手数料を支払います。

郵便小為替は郵便局の窓口で購入できます。

戸籍は全国手数料が一律です。

一部抜粋します。

戸籍全部事項・個人事項証明書(戸籍謄本、抄本) 450円

除籍全部事項・個人事項証明書(除籍謄本、抄本) 750円

改製原戸籍謄本・抄本 750円

住民票は各市町村ごとにより手数料が異なるので、HPまたは電話で確認してください。

  

【 point! 】① 郵便小為替の手数料

郵便小為替を購入するときには手数料が100円かかります。(戸籍・住民票発行手数料とは別)

50円、100円、150円、200円、250円、300円、350円、400円、450円、500円、750円、1000円 と12種類あります。

50円1枚でも1000円1枚でも1枚あたり一律100円の手数料です。

同じ役所へ複数通の戸籍・住民票を請求するときには合算して郵便小為替を購入し手数料を節約しましょう。

  

【 point! 】②  おつりがあったら損

送る郵便小為替におつりがないようにしましょう。

役所HPでは「おつりがないようにお願いします」とありますが、実際はおつりはでます。

しかし、そのおつりは郵便小為替で戻ってきます。

郵便小為替の有効期限は発行から6か月ですが、おつりで戻ってくる郵便小為替の中には有効期限ギリギリ、といったこともよくあります。

たった数百円のために慌てて郵便局へ換金する手間を考えたら、始めからおつりなしでピッタリ送るほうが効率的です。

  

本人確認書類(写し)

運転免許証、マイナンバーカードなど、請求する人の現住所がわかる本人確認書類の写しが必要です。

引っ越しなどで運転免許証裏面に現住所が記載されている場合には、忘れずに裏面もコピーしましょう。

  

委任状など

本人以外の方が代理で請求する場合には委任状などが必要です。

委任状の様式例は役所HPで公開されています。

また、代理ではない場合、例えば相続人や債権者が請求する場合には、取り寄せる戸籍や住民票に記載の人と請求する人との関係性がわかる書類が必要です。

<例>相続の場合、被相続人との関係がわかる戸籍の写しなど

本人以外で戸籍を取り寄せることができる人については「戸籍を請求できる人」で詳しく記載しているのでご参照ください。

  

返信用封筒

ご自身のご住所を封筒に記載して返信用封筒を用意します。

返信用封筒のサイズと貼付切手の目安は次のようになります。

返信用封筒サイズ切手備考
長384円世帯全員分など枚数が多くなりそうな場合には余裕をもって94円。

 

取り寄せる通数、枚数などに応じてかなり多くなりそうであれば角2封筒で250円貼付。

※返信用封筒を長3にすると、三つ折りで返送されます。

上記表はあくまでも一般的な目安です。

取り寄せる通数などに応じて返信用封筒をご用意してください。

  

3.日数の目安

2.で用意した必要なものを役所宛にポストへ投函してから約一週間前後で返信用封筒が戻ってきます。

請求先の役所との距離、役所ごとの事務処理速度、時期などにより若干異なりますが、遅くても普通郵便で10日ほどで返送されます。

もし、二週間以上経っても返送されない場合には、請求先役所へ問合せされることをお勧めします。

また、急ぎの場合には速達を利用すると、2~3日短縮できます。

  

【 point! 】 速達と普通郵便

違いは郵送日数のみです。

遠方への取り寄せの場合は効果的ではありますが、せいぜい2~3日の短縮です。

管轄の役所担当者によっては速達を優先してくれることもあるようですが、それは運任せなのでなんともいえません。

実際に、速達・普通郵便で同じ役所へ請求しても返送までの日数が同じだった、というケースもあります。

どうしても早く必要、複数の役所へ連続して請求する、という場合には短縮効果はありますが、1通のみの請求の場合には過剰に効果を期待しないようにしましょう。

  

【 point! 】 追跡のお勧め

確率としては低いものの郵便の誤配や遅延がないとは限りません。

普通郵便よりも料金はかかりますが、住民票や戸籍を郵送請求されるなら追跡記録が確認できる方法の活用をお勧めします。

個人的には「普通郵便+簡易書留+速達」よりもレターパックライト(青)の方が費用を抑えられ使い勝手が良いと感じています。

レターパックは速達と同じ扱いで追跡記録も確認できます。

レターパックプラス(赤)は対面での受取ですが、レターパックライト(青)はポスト投函なので日中にお仕事をされている方には便利です。

補償内容なども比較してどの方法を利用するのか検討してみてください。
  

4.まとめ

遠方への取り寄せ、仕事などで役所へ足を運ぶ時間がない人にとって郵送請求は便利です。

しかし、必要書類や郵便小為替、返信用封筒の用意など手間がかかってしまうことも確かです。

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